ANA(全日本空輸)の航空券を予約する際、「どうせなら少しでもお得にしたい」「ポイントサイトって使えるの?」と考える方は少なくありません。ANAの航空券購入で直接ポイントサイトのポイントが貯まるケースは限られていますが、ポイントサイトで貯めたポイントをANAマイルに交換し、特典航空券として利用するという、よりお得な方法があります。
この解説では、ANA航空券購入とポイントサイトの関係、そしてANAマイルを効率的に貯めて特典航空券に交換する「陸マイラー」の具体的な手法について、初心者の方にも分かりやすくお伝えしていきます。
ANA航空券の購入でポイントサイトのポイントは直接貯まる?
ANAの公式サイトや正規の旅行会社で航空券を直接購入する場合、ほとんどのポイントサイトで直接ポイントを獲得できる案件は提供されていません。
ただし、一部の旅行予約サイト(例:楽天トラベル、じゃらんnetなど)がANAの航空券付きツアーを扱っており、それらの旅行予約サイトをポイントサイト経由で利用することで、ポイントサイトのポイントが貯まる可能性はあります。この場合、ANAマイルとポイントサイトのポイントを二重取りできることもありますが、航空券単体での購入とは異なるため注意が必要です。
楽天リーベイツ(Rebates)を活用するケース
ANAの公式サイトでの購入は原則としてポイントサイトの対象外ですが、「楽天リーベイツ」のような高還元率ポイントサイトでは、提携ショップとしてANA公式やANAトラベラーズが掲載されている時期があります。この場合、楽天リーベイツを経由してANAの航空券やツアーを予約すると、購入金額の数%が楽天ポイントとして還元される可能性があります。
- 注意点: 楽天リーベイツ経由で獲得できるポイントは「楽天ポイント」であり、直接ANAマイルではありません。また、常時ANAが提携ショップとして掲載されているわけではないため、利用前に必ず確認が必要です。
ANAマイルをポイントサイトで効率的に貯める「陸マイラー」の極意
ANA航空券を直接ポイントサイト経由で購入するのは難しいですが、ポイントサイトで貯めたポイントをANAマイルに交換し、特典航空券として利用する「陸マイラー」という手法が、最も効率的で大量のマイルを獲得する方法として知られています。
1マイルの価値は、使い方によって1円以下にも、ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券に交換すれば1マイル=数円〜10円以上にもなり得ます。このため、ポイントサイトでマイルを貯めるのは非常に有効なポイ活です。
1. ANAマイル貯蓄におすすめのポイントサイト
ANAマイルを貯める上で、特に交換レートが高く、案件が豊富なポイントサイトは以下の通りです。
- モッピー(Moppy):
- 業界最大手で案件数が圧倒的に多く、高還元案件も豊富。
- ANAマイルへの交換ルートも充実しており、70%以上の高レートで交換できるルート(後述の「JQみずほルート」など)に対応しています。
- ハピタス(Happitas):
- 「お買い物あんしん保証」があり、ネットショッピングの利用に安心感があります。
- ANAマイルへの交換ルートに対応しており、モッピーと同様に高レートで交換できるルートを利用できます。
- ポイントインカム(Point Income):
- 独自の会員ランク制度や豊富なキャンペーンで楽しみながらポイントを貯められ、ANAマイルへの交換も可能です。
- ちょびリッチ(Chobirich):
- ショッピング還元率が高く、ANAマイルへの交換ルートにも対応しています。
2. ANAマイルを高レートで交換する「ANAマイル交換ルート」
ポイントサイトで貯めたポイントをANAマイルに交換する際、多くのポイントサイトのポイントは、直接ANAマイルに交換すると交換レートが低い(例:50%)ことが多いです。そこで利用するのが、複数のポイントサービスを中継して高レートでANAマイルに交換する「ANAマイル交換ルート」です。
【2025年現在のANAマイル交換の王道ルート「JQみずほルート」(交換率70%)】
かつては「ソラチカルート」が有名でしたが、現在は封鎖されており、2025年現在、陸マイラーのメインルートとなっているのが「JQみずほルート」です。
このルートは、以下の流れでポイントを交換することで、最終的にANAマイルに70%の高レートで交換できます。
- ポイントサイト(モッピー、ハピタスなど)でポイントを貯める
↓ - Gポイントまたはドットマネーに交換
↓ - JRキューポに交換
↓ - 永久不滅ポイントに交換(みずほマイレージクラブ/ANAカードが必要)
↓ - ANAマイルに交換
ルートのポイント:
- このルートを利用するには、みずほマイレージクラブ/ANAカード(セゾンカードとみずほ銀行の提携カード)の保有が必須です。このカードの永久不滅ポイントが、ANAマイルへ70%のレートで交換できる特別な仕組みを利用します。
- 上記カードのポイントをみずほルートでANAマイルに交換することで、高レートが実現します。
- 複数のポイントサイトのポイントをGポイントやドットマネーに集約できるため、管理がしやすいのも特徴です。
注意点:
- 交換ルートが複雑で、複数のポイントサイトやカード、サービスを経由するため、慣れるまでは手間がかかります。
- 各ポイント交換には時間がかかるため、トータルでANAマイルとして手元に届くまでには数週間から数ヶ月を要します。
- 交換レートやルートは、将来的に変更される可能性もあります。常に最新の情報を確認しましょう。
3. ANAカードの新規発行・利用でマイルを貯める
ポイントサイトでANAマイルを貯める上で、ANAカードの保有は必須です。特に、ポイントサイト経由でANAカードを新規発行すると、ポイントサイトのポイントとANAカード独自の入会キャンペーンによるマイルの両方を獲得できるため、非常に効率的です。
- ANAカードのポイントサイト案件: ANAカード(一般カード、ワイドカード、ゴールドカードなど)の新規発行案件は、ポイントサイトで高額ポイントとして掲載されることが多いです。
- ANAカードの利用: 日常の買い物や公共料金の支払いなどでANAカードを利用すると、クレジットポイントが貯まり、これをANAマイルに交換できます。ANAカードの種類によっては、マイル還元率が高くなる特典もあります。
- ANAグループでの利用: ANA航空券の購入や機内販売、空港店舗など、ANAグループでのANAカード利用は、通常のクレジットポイントとは別にボーナスマイルが加算されることがあります。
ANA航空券購入とマイル利用の注意点
ANA航空券をポイントサイトやマイルで賢く利用する上で、いくつかの注意点があります。
1. マイルの有効期限と特典航空券の予約
ANAマイルの有効期限は、積算日から36ヶ月(3年)です。特典航空券の予約は、搭乗日の約355日前から可能なので、計画的にマイルを貯めて利用しましょう。
2. 特典航空券の予約のしにくさ
人気の路線や繁忙期は、特典航空券の座席数が限られており、予約が非常に困難な場合があります。特に、ビジネスやファーストクラスの特典航空券は競争率が高いです。
3. ANA SKY コインへの交換も検討
ANAマイルは、ANA航空券や旅行商品の支払いに利用できる電子クーポン「ANA SKY コイン」に交換することもできます。マイルの有効期限が迫っている場合や、特典航空券の予約が難しい場合に便利な選択肢です。ANAカードの種類や会員ステータスによって交換レートが異なりますが、1マイル=1コイン以上で交換できます。
4. クレジットカード決済時のポイント付与率
航空券をクレジットカードで購入する場合、カード会社や航空会社によっては、旅行代理店経由の購入や一部の割引運賃はポイント付与の対象外となったり、還元率が低くなったりする場合があります。公式サイトでの購入の方がポイントが貯まりやすいことが多いです。
5. 各サービスのキャンペーン情報
ANA、ポイントサイト、提携カード会社などは、それぞれ独自のキャンペーンを定期的に実施しています。これらの情報をこまめにチェックし、最適なタイミングで利用することで、さらに効率よくマイルを貯めることができます。
まとめ
ANA航空券を直接ポイントサイト経由で購入してポイントを獲得する機会は少ないですが、ポイントサイトで高額案件(クレジットカード発行、FX口座開設など)をこなし、貯めたポイントを「JQみずほルート」などの高レート交換ルートでANAマイルに交換するのが、最も効率的にお得な旅行を実現する「陸マイラー」の王道です。
ANAカードの新規発行も、ポイントサイトとカード入会キャンペーンの二重取りができるため、ANAマイルを貯める上で非常に重要です。ANAマイルの有効期限や特典航空券の予約のしにくさといった注意点も踏まえながら、計画的にマイルを貯め、お得な空の旅を楽しみましょう。
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